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電気・エネルギー講座
再生可能エネルギー 地産地消のための次世代電力ネットワーク
2008/07/01 更新近年、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2 )の削減が強く求められており、その対策のひとつとして、再生可能エネルギーを有効利用した電源の普及促進がある。
わが国では、2010年までに風力発電300万kW、太陽光発電482万kWの導入目標が設定されている。これら再生可能エネルギーは、化石資源への依存度の低減や、CO2 排出削減効果のみならず、従来の大規模集中型発電に比べてコンパクトな設備が多く、電力や熱などのエネルギーを高効率に供給・利用する分散型供給ネットワークとして期待されている。
しかしながら、一部の再生可能エネルギーは、気象条件によって発電量が変動するため、接続する電力系統に影響を及ぼすことが懸念される。また、発生された電力を遠方に送って消費することは、送電網への負担や送電損失の面からも好ましくない。
そこで、ある地域で発生された電力をその地域で消費する、いわゆる地産地消型の新たな電力供給ネットワークの構築が進められている。
これらは、複数の電源を用いて構築された小規模電力ネットワークであり、再生可能エネルギー利用発電、中規模の出力制御可能な発電、電力貯蔵装置などの組み合わせからなり、再生可能エネルギーと負荷の変動をタービン発電機などで吸収し、それだけでは吸収しきれない変動を蓄電池で吸収するという自立形態をとる。
わが国では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援の下で、新エネルギー等地域集中実証研究が進められ、多くのプロジェクトが実施された。それらの中には、愛知県での2005年日本国際博覧会・中部臨空都市における新エネルギー等地域集中実証研究、京丹後市での京都エコエネルギープロジェクト、八戸市での水の流れを電気で返すプロジェクトなどがある。こうした事業によって、需給平衡制御、系統からの自立運転、電力品質維持、再生可能エネルギー利用による環境・エネルギー問題の解決などの実証研究が進められた。
いずれも最先端の高効率分散技術に基づくエネルギー地産地消型の電力供給ネットワークであり、CO2 削減対策としての期待も大きい。とりわけ今後は、電力インフラ整備が遅れている開発途上国向けのシステム技術として更なる開発と普及が予想される。
【横山隆一教授 プロフィール】
1944年生。1973年早稲田大学工学研究科博士課程修了。
工学博士。早稲田大学環境総合研究センター教授。
環境エネルギーシステムの計画・運用・制御に関する研究に従事。IEEJ、IEEE Senior Member、CIGRE会員。
早稲田大学大学院 環境・エネルギー研究科 横山隆一研究室
http://www.f.waseda.jp/yokoyama-ryuichi/index.html
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