電気

太陽光発電のゆくえ

太陽光設備で施工品質を維持 業界団体も施工技術者を養成

2010/08/09 更新

太陽光発電システムは昨年、補助金や電力買い取り制度の導入により標準的な設置費用が約10年で回収可能になったことで一気に普及が進んだ。
メーカーや建設事業者など105社・団体でつくる太陽光発電協会によると09年度の導入件数は前年度比2.5倍の13万件を超えており、今後さらに市場拡大が見込まれる。需要拡大に伴い、システムの設置工事を行う施工店も増加している一方、太陽光発電システムは屋外に設置して長期間使用する製品のため、施工品質の確保が不可欠となっている。
 
業界各社が施工研修に注力
太陽光発電システムのメーカー各社は、施工に関しての研修受講の義務化を進めている 例えば、京セラでは研修終了後に施工実績を積んだ受講者を独自認定する「京セラソーラー施工士」の制度を08年から始めており、10年度には現在の約3倍となる1000人規模まで増加させる方針を表明した。同社は「良質なものを末永く使用してもらうためには工事の質が重要」としており、工務店やリフォーム会社などがそれに呼応。施工研修希望者が急増しているため、研修開催の地域や回数の拡充を急いでいる。
 
日本最大級の太陽光発電事業者組織「日本PVプランナー養成協会」(幹事会社 株式会社フォトボルテック/大阪・茨木市)は太陽光発電施工に特化した教育施設を、2010年5月、大阪府茨木市にオープンした。特徴は実際の住宅サイズの屋根を再現している研修用の「模擬屋根」で、屋根材別に4種類用意されている。これまで研修では通常、簡易的な模擬屋根が使用され、本格的なものは少なかった。現場で生かせる実技研修に主眼が置かれた格好だ。
 
SG事業部は担当が資格取得
エコパッケージの販売を進める日本テクノSG事業部も、ユーザーに適した太陽光発電システムを提案できるよう、メーカー各社の施工研修を受講しており、営業担当はいずれかのメーカー資格を取得している。 
同事業部の高村朗部長は「住宅によって屋根の大きさはもちろん、設置されている方位や傾斜角はまったく異なります。それぞれに最適なメーカーや設置方法を提案するのが私たちの仕事です」と販売者としての責任感を強調する。
 
公的資格の施工技術者育成
業界団体もトラブルを未然に防ごうと公的資格の創設に乗り出した。
太陽光発電協会や経済産業省が近く施工技術や使用部品のガイドラインづくりを始め、これを満たす個人を「PV(太陽電池)施工士」(仮称)に認定する。太陽光発電協会の川村誠代表理事は「国と協力し施工や販売についての公的認定制度をつくりたい」と表明。2011年度からの運用を目指す。当面は国家資格ではなく業界団体による認定となる見込みだが、業界団体は消費者に安心感を持ってもらうことで、太陽光発電システムの販売拡大にもつなげる考えだ。 
急拡大する今が最も大切な時期だという気概が業界全体から感じられる。
  

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