電気

「電気保安」事例紹介

vol02. 機器破損の保安事例 (製氷業)

2010/04/13 更新

2007年8月、広島県広島市にある老舗製氷工場の己斐製氷株式会社で、同社変電室内にあったトランスの経年劣化による停電事故が発生した。製氷会社にとって、かき入れ時の8月。対応が遅れれば、経済的な損害はもとより、信頼も失われる。事故発生から復旧作業完了までを時間軸に沿ってレポートする。


【2007年8月1日】
6時50分(早朝)

己斐製氷株式会社(以下、同社)で停電事故発生。停電信号を受けた日本テクノ監視センターから、担当者(保安部広島班・白田万蔵)へ緊急応動の依頼。


7時00分
同社専務取締役の田上圭治さんが出社。事業場内の照明がつかないことに気づき、3階にある高圧変電室に向かうと、製氷機の動力源となっている440Vのトランスが黒く焼け焦げていた。このままでは、商品の氷がすべて溶けてしまう。田上さんは、急いで日本テクノ監視センターへ電話を入れた。
「そのとき『今、向かっています』と伝えられたんです。それほど心強く感じたことはなかったですね」(同氏)

7時20分
担当の白田が現場へ到着。早速点検を進めると440Vトランスの経年劣化によるものと判明。幸い冷蔵庫の動力である220Vトランスや電灯のトランスは無傷だった。そのため製氷機以外は、事故発生から1時間30分という短時間で復旧でき、冷蔵庫の中の氷も無事だった。

8時30分
製氷機を除き復旧が完了。だが、440Vのトランスは交換が必要だった。ただし、この440Vというトランスは特殊なタイプであり、簡単に調達できるものではない。そこで白田は、全国に広範なネットワークを持つ協力工事会社に在庫確認を依頼。現地の広島からは距離があるが名古屋に1台在庫があると報告を受けた。早速、翌朝到着する便で送るよう手配した。

【2007年8月2日】
12時00分(正午)

午前中に到着したトランスの試験を終え、緊急工事をスタート。工事は15時30分に終了し、事業場内のすべての電力が復旧した。

緊急応動で被害を最小限に食い止められた田上さんは、その後、担当の白田と信頼関係を深め、今では定期点検の際、ちょっとした疑問でも投げかけられる間柄になっている。


己斐製氷株式会社
【設立】 昭和28年
【事業内容】 製氷加工
【従業員数】 18名
【所在地】 広島県広島市西区草津港1-7-5

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