電気

「電気保安」事例紹介

vol03. 停電事故の保安事例 (ゴルフ場)

2010/06/15 更新

電気保安業務は「安全」こそがすべて
停電事故時も緊急応動で営業停止を回避


緑豊かな奥武蔵で、変化に富んだ丘陵地にゴルフコースを備えたアドニス小川カントリー倶楽部。「個性と風格」をテーマに設計されたコースにはゆったりとした時が流れる。クラブハウス、コースのいたる所から雄大な山々や広大な北関東平野が望め、四季折々の自然を味わうことができる。同施設には7基のキュービクルが点在しており、そのなかのひとつでも事故が起こった場合は、敷地内すべてが停電する。また、水道設備に関しても水道局よりも高地にあるため、電動ポンプが稼働しない場合は水も使えない。停電は施設全体の機能を停止させるため、1秒でも早い復旧が要求される。また、ゴルフ場ではプレーの妨げにならないよう、キュービクル同士をつなぐ回路のほとんどが埋設されている。停電事故が起こった場合はその原因箇所の特定が最優先となる。


事故発生時の状況
 2009年7月6日AM1:10 埼玉県比企郡小川町にあるアドニス小川カントリー倶楽部が突然の停電に見舞われた。営業時間外のため、プレーへの影響はないが早朝から予約客が訪れる。停電通報はESシステムから監視センターに伝わり、同センターから担当技術者の日本テクノ協力会・日電協 さいたまグループの栗田勝のもとに届けられた。栗田は停電連絡を受けるとすぐに現場に駆つけた。吉田氏も監視センターから連絡を受けると、現場へ急行。現場に到着すると同時に原因調査のため、コース管理棟のメインキュービクルへ。受電注のSOG動作を確認し、キュービクル内の高圧分岐4回路の絶縁抵抗を測定した結果、クラブハウス周辺の回路が地絡していることが判明した。


【アドニス小川カントリー倶楽部】
停電通報時の状況を振り返って

 「私が施設管理主任となってから、キュービクルの停電事故は今回で2度目。ゴルフ場では地盤のズレなどの影響で地絡は常に起こりえる事故です。連絡を受けた時点でおおよその見当はつきました。そのため、驚きよりも早朝に予約されているお客様のことが気がかりでした。営業に支障がないようにするには、自分がどう動くのが最善か、それだけを考えながら現場へ向かいました」


【日本テクノ株式会社】
停電通報時の状況を振り返って

 「同社では2年前に一度、停電事故を経験したことがあるため、そのときの記憶を呼び戻しながら現場に駆けつけました。アドニスさんは、設備を熟知している吉田主任が施設管理担当のため、どの回路が原因になっているのかを確認していけば、早急に原因が究明できるだろうと考えました。そして私は、同施設の点検記録と見取り図を見て、スムーズな点検の段取りをイメージしながら、吉田主任の到着を待ちました」


点検作業と応急処置、そして復旧へ
 ゴルフ場では、経年劣化や地上からの圧迫、地盤のズレなど様々な要因で地絡事故が起こる。点検の結果、区分開閉器のVCBの絶縁不良によって断線したことが原因であると特定できた。両名にとって2度目の停電事故ということもあり、互いの知識を補完し合う形で点検作業は進んだ。VCBをバイパス作業で直結するという応急処置を施し、非常用発電機から通電することでAM5:40に停電復旧。そして完全復旧は後日、工事会社に委ねられた。今回の事故原因となったVCBは日本テクノ電気設備保証サービスの保証年数内だったため、交換にかかった費用の全額51万1,770円は日本テクノが保証した。


【アドニス小川カントリー倶楽部】
緊急応動について

 「今回の事故に関してはESシステムによる24時間監視、技術者さんの緊急応動があったからこそ4時間30分で停電復旧することができ、波及事故も免れました。こちらが気づく前に停電をキャッチして通報してくれ、依頼せずとも対応してくれるのは、施設を預かる身としては大きな魅力です。また、非常用発電機を借りる際も、当社では最低限どれくらいの設備容量のものが必要なのか、瞬時に選定してくれたのも助かりました」


【日本テクノ株式会社】
復旧に至るまで

 ユーザーにとって日本テクノとは「当施設では様々な設備メンテナンス会社と契約していますが、「電気」に関する案件は、すべて栗田さんの意見を聞いてから判断します。停電事故は今回も含めて2度経験しており、停電事故の怖さはよく理解しています。施設管理主任として、栗田さんから進言があったものについてはなるべく早急に対応し、事故が起こらないよう最善を尽くします。そして、万が一、事故が起きてしまった場合は1秒でも早く駆けつけて対応してほしい。当社が11年間、日本テクノさんとお付き合いしているのは、『安全こそ最大のメリット』と感じているからに他なりません」


アドニス小川カントリー倶楽部
【所在地】 埼玉県比企郡小川町大字青山2100
【TEL】 0493-74-1200
【事故日】 2009年7月6日
【事故原因】 機器故障(絶縁低下)
【処置・対策】 VCB交換
【保証額】 51万1,770円
【備考】 緊急応動により、4時間30分で停電復旧


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