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積小為大(せきしょういだい) 【前編】
2009/10/06 更新ハインリッヒの法則という1:29:300の統計的法則がある。1件の重大事故の発生には29件の小さな事故がある。29件の小さな事故の発生には300件の微細な問題がある。重大事故を起こさないためには、微細な問題を放置しないことだ。微細な問題を放置すると、重大事故につながるからである。
これを四字熟語で端的に表わした言葉がある。二宮尊徳の「積小為大」だ。「大事を為さんと欲せば、小(しょう)成ることを怠らず勤(いそ)しむべし。小積(つ)もりて大となればなり」。大きなことを成し遂げようと思うのなら、小さなことを成し遂げる努力を怠ってはいけない。小さな積み重ねが大事へつながるという意味である。
この「積小為大」で思うのが次の事例だ。 1980年代のニューヨークは治安が悪く、アメリカで最も危険な都市だった。特に地下鉄は危険な乗り物として、一般の人から敬遠されていた。地下鉄公団の総裁に就任したディヴィッド・ガンは地下鉄を安全な乗り物にしようと、犯罪学者のジェームズ・ウイルソンとジョージ・ケリングが発案した「割れ窓の理論」をもとに事態の打開を図った。
割れ窓の理論とは、割れたまま修復されない窓ガラスがあれば、その建物から無法状態の雰囲気が次々と伝染し、深刻な犯罪の呼び水になり、街中が荒んだ状態に陥るという理論だ。
落書きだらけだった地下鉄を徹底してきれいにし、落書きされるとそれをまた消す。消せなければきれいな車両と交換して走らせる。割れた窓ガラスがあれば修理し、立小便や無賃乗車を徹底して取り締まった。小さな問題を徹底して取り締まり続けたことで、地下鉄の治安はよくなった。
これに注目した当時のジュリアーニ市長がニューヨークの街全体で、同じことを実践したところ、犯罪が激減し、現在のような安全な街に生まれ変わったという。
小さなことでも徹底して行えば、いつか必ず大きな力になる。
【長尾光雄プロフィール】
企業活性化教育研究所 代表
33年間営業の世界を経験(常にトップランク実績)
企業教育研修.講演を24年間経験
社員教育の世界を19年間経験
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