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企業教育とは

積小為大(せきしょういだい) 【後編】

2010/02/01 更新

小さなことでも徹底して行えば、いつか必ず大きな力になる。その反面いい加減にしていると、大きな問題が生じる。


2008年12月、常識では考えられない事件が起こった。留置係の巡査長が拘置中の男から500万円を恐喝された事件だ。発端は巡査長が同署内の拘置施設で禁止されている私物の携帯電話を使用し、男に見られたこと。「公になったらクビだ。黙ってやる代わりに便宜供与しろ」と脅され、巡査長は、煙草の提供や私物の携帯電話を1週間男に貸与するなどした。その後、男は「携帯電話を使わせたことがばれないようにするには工作資金が必要」として現金500万円を拘置中の自分宛に郵送させた。エスカレートする要求が怖くなった巡査長は上司に相談。事件が発覚した。 巡査長が同署内の拘置施設で私物の携帯電話を使ったのは、男から見られた1回だけではなく、今までも使っていたと考えるのが自然だろう。


警視庁は2007年8月、立川署の巡査長がストーカー行為で女性を射殺した事件の反省から、拘置所内での私物の携帯電話の使用を原則禁止した。殺人という重大な事件の反省からできた規則だった。それを巡査長が守らなかったのは、規範意識が低かったからだ。例えば「仕事に対しての使命感。時間を守る。礼節を守る。命令、報告のルールを守る。怠けない」など、警察官でなくとも組織人として当たり前のことが規範意識を高める。巡査長はこういった一つひとつのことにいい加減だったのだ。その規範意識の低さが常識では考えられない事件を起こしたのだ。
    
規範意識の低さは巡査長だけの問題と考えていいのだろうか? そうではない。組織の問題でもあるだろう。人は多かれ少なかれ誰しも組織から影響を受ける。組織自体の規範意識の低さが巡査長自身に影響を与えていると考えられるだろう。


何の世界でも同じだ。
規範意識の高い文化風土の組織なら、規範意識の高い人が育つ。積小為大である。

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