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風の豆知識

2009/04/01 更新

 環境問題から少し離れて、日本にある風の名前をいくつか紹介していこう。古くから感性豊かな日本人が、季節の違いや吹いてくる方角、時々の状況によって表現した風の名前。それらに触れておくことも、環境を大切にする心には必要だろう。


 まずは、移り変わる四季折々の風の名前から。
 春に吹く風で、多くの人が最初に思い付く風の名は「春一番」だろう。時期は立春。その年に初めて吹く強い南風のことを指す。日本海に発達した低気圧が通る影響で吹き、気温が上がって春を連れて来てくれる。


 初夏の心地よい風は「薫風(くんぷう)」。瑞々しい新緑の間をさわやかに薫るがごとく吹く風。「薫る」という言葉が相応しい快さだ。


 秋に来る台風に伴ってもたらされる暴風は「野分(のわき)」。野原の草を、風が分け入って吹き抜ける様。「野分」は世界最古の長編小説といわれる紫式部の『源氏物語』第二八巻の巻名にも使われており、そこには暴風に戸惑う平安貴族の様子が描写されている。


 冬は「空風(からかぜ)」これは主に関東地方で使われる、冬の冷たい北風。また、西日本では冬の季節風を「あなじ」という。漢字は「乾風」と当てることもある。


 四季の彩りに合わせた風の呼び名がある一方、実際的な気象観測に役立てるための風の名前もある。風力の強さによって13段階分けられた名称。これは提唱したイギリス人の名をとってビューフォート風力階級と呼ばれている。

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